陰鬱

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ロールシャッハ図版的なのを作った

性格検査などに用いられる投影法の一種、ロールシャッハテストの図版的なのを作ってみた。
ロールシャッハテストとは、左右対象のインクの染みがどう見えるか相手に自由に答えてもらい、その答えを解釈することで、相手のパーソナリティや深層心理を炙り出すというもの。知能検査には使いませんね。
ロールシャッハ図版は全世界的に規格が統一されており、勝手に作ってもそれを性格検査に利用してはならないとされている。また、ロールシャッハの図版を勝手にインターネットや書籍等に転載することも禁じられている。
ただ、それっぽいものを勝手に作って載せることは何の問題もないので、やってみた。
手順はかうだ!
①紙にテキトーにインクを垂らす。
②半分に折る。
③開く。
これで完成!幼稚園児にもできるね

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おお、それっぽいのができた。100回作れば、100通りの図版ができる、その偶発性が良いですな。

さて、これが何に見えるのか。僕には象さんに見えましたし、盾を持ってる勇者にも見えます。人それぞれ見え方に違いがあっていいのです。

ロールシャッハの公式の図版にはある程度の解釈方法が決まっており、事例研究も盛んであるために、どんな頓珍漢な回答をしても、割と大丈夫らしいです。今回は僕が勝手に作ったので、解釈できません。象さんが好きなんだなぁ、勇者?馬鹿だなぁと解釈しましょう。そもそも、投影法は解釈が無限大な訳ですから、ある程度訓練して知識を有していないと、検査者にはなれないみたいですね。また信頼性も薄いとも言われています。そもそも、図版の解釈だけで人を正確に測れるかと思いますけどね。

豆知識

美術の世界では、これに似た技法として「デカルコマニー」があります。多種多様な絵具を用いて、左右対象な鮮やかな作品を作ることができます。その偶発性はシュールレアリスムにも通ずるところがあり、レアリストの中でも多く使われたみたいです。(マックス・エルンストが有名)

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オートマティズム(無意識や憑依された状態で何かを記述する、自動記述)やデペイズマン(常識を覆すような組み合わせの物を配置する手法)などを重視するシュールレアリスムにとって、デカルコマニーもまた格好の手法だったのでしょう。フロイト精神分析や夢判断がシュールレアリスムに影響を与えたように、心理学は芸術と密接に関わっている一例が、このロールシャッハ図版であるように思えます。